ご無沙汰しております。もかです。
8月末日に日本へ本帰国しました。帰国早々、娘たちの保活を始めたり日本の暑さに慣れなくてバタバタしていましたが、ようやくブログを更新できる程度には落ち着いてきました。
ノルウェーでの滞在は約10ヶ月(夫は1年)ととても短いものでしたが、まわりの人々にも恵まれ、とても充実した日々を過ごすことができました。特に長女はノルウェーの保育園にも通うことができて、日々かけがえのない経験をできたと思います。
今日のブログではノルウェーでの生活を忘れないうちに、この1年弱の滞在で感じた「ノルウェーの好きなところ」「慣れなかったところ」「またノルウェーに住みたいか?」と言った感想、そして「今後の当ブログの運営について」簡単に書かせていただきます。
ざっくりとしたところから細かいところまで、思いつくままに挙げてみます。
ノルウェーの好きなところ
- フィヨルドの景色
- カラフルな家々の街並み
- 手入れの行き届いた草花
- 夏の日の長さ
- 湿度が低い
- 街に住んでいてもすぐに湖や森へアクセスできる
- キャッシュレス社会
- IT社会
- 街だと、(日本でいう)コンビニ並にスーパーが沢山ある
- 治安が良い
- だいたいどこもすいてる
- 子どもと子連れに優しい
- 子ども向けの無料イベントが多い
- レストランにベビーチェア(IKEA)がだいたいある
- どこでも、どんな人でもだいたい英語が通じる
- めちゃくちゃインターナショナル
- 勤務時間が短い
「ノルウェーといえば?」と聞くと、欧州各国の人が必ず「フィヨルド。あと自然だよね。」と言うくらい有名なので、この辺の良さは言わずもがなかな…と思います。
滞在前の想像と違ったのが、キャッシュレス社会やIT社会の徹底です。私たち家族は結局、ノルウェーで現金を手にすることが殆どありませんでした。滞在開始直後におろしたお金を、滞在最後に使い切ろうと頑張っていた感じです。日本では重たい長財布を常に持ち歩いていたのですが、それが無くなって、とても身軽に行動できました。保育園の申請なども基本はネットでできるので、市役所に相当するところに行く必要がなく、便利でした。
あと日本ですと店舗の数はコンビニ>スーパーですが、トロンハイムではスーパー>コンビニだと思います。コンビニはセブンイレブンもあるのですが、品数が多くて安いスーパーの方が店舗数が多いので、ほぼそちらは使いませんでした。
子どもと子連れには皆さん、基本的に優しいです。私が気が付かないうちに、次女赤ちゃんとノルウェー人のおじさん(バスの後ろの席にいたりする)がいつの間にか微笑みあっていた、なんてことがよくありました。赤ちゃんが泣いていても、特に責められるようなことも冷たい視線を送られるようなこともなく、むしろあやしてくれました。
レストランにはだいたいIKEAのベビーチェアがあります。日本だと「このレストラン、ベビーチェアなさそうだな~」と思わせるような雰囲気のところにもあります。IKEAが。笑。自宅でもIKEAのチェアを使っていたので、外出先でも慣れ親しんだもので良かったです。ただ衛生面は微妙なところです。汚れているものもあったり…そこは私が日本人的な感覚なのでそう思うのかもしれませんが、食べこぼしがつきっぱなしになっているようなところもあります。
北欧全般でそうなのですが、英語が通じます。そして様々な国の人がいます。私はこのインターナショナルな雰囲気が好きでした。ノルウェーには移民もいますし、お給料が高いので同じ欧州内から出稼ぎに来ている方もいます。またこれは私の住んでいたトロンハイムならではなのですが…トロンハイムは大学の街で、その関係者は本当に色々な国から来られています。ノルウェー人がいない研究室もあると聞きました。夫の同僚もスウェーデン人、ドイツ人、オーストラリア人、インドネシア人、イラン人…と誰一人として国がかぶっておらず、とてもインターナショナル。お互いの国の文化について話しをするのも楽しかったです。
最後に勤務時間の短さについて。これは夫がノルウェーの勤務体系にあわせてくれたので実感したのですが、やはり家族全員そろって夕飯を食べれることは素晴らしいです。一般的にノルウェーで働いている人はだいたい早い人は15:30に帰宅して、遅くとも17:00には家にいるそうです。それでお給料も高いのですから、良いですよね。
ノルウェーで慣れなかったところ
「好きなところ」の反対語の「嫌いなところ」ではなく、あえて「慣れなかったところ」と書きました。なぜなら、もっと長く滞在すれば慣れたり、克服できたり…好きになっていたかもしれないからです。こちらも思いついたままに挙げていきます。
- 冬の暗さ
- 快晴が少ない
- 食べ物の種類が少ない
- 外食が高い
- 日曜・祝日にお店がほぼ閉まる
- アルコール類がいつでもどこでも買えるわけじゃない
- アマゾンがない
- 遊び場が少ない
- キッズ向けの施設は豊富だけど、意外と赤ちゃん向けのものがない
- 仕事がゆっくりマイペース
- 横断歩道の青信号点滅時間が短い
「北欧の冬」と言って、1番最初に思いつくのが「寒い・暗い」ですよね。私の場合、寒さは大丈夫でしたが暗い時間が長いのが苦手でした。またノルウェーでは「丸1日快晴!」という日が日本よりも少ないと思いました(都市や地方にもよるとは思います。)冬の気候については以前ブログに書いております。もし良かったらご覧下さい。
食べ物の種類については、日本と同じものを無意識に求めてしまっているので、少なく感じてしまうのかもしれません。慣れたら多く感じるようになるかもしれません。圧倒的に少ないのは生野菜とお魚の種類かなぁと思います。小松菜、ニラ、オクラ・・その辺が欲しくなってしまいました。魚はあるだけマシなのかもしれませんが、基本はタラ系かサーモンになります。あとは季節のお魚。ノルウェー第2の海岸都市”ベルゲン”だと、もっと圧倒的に魚の種類が多いです。お肉についてはトナカイなどジビエのお肉もあるので、種類としては豊富ですが、薄切り肉などはないので、普段使いできる種類が少ないと感じました。一方、乳製品やパンにのせる具材は種類が豊富です。
ノルウェーでは日曜・祝日にはスーパーはもちろんのこと、大型のショッピングセンターも閉まります。暮らし始めた当初は「日曜日、何すればいいんだろう?」と結構悩んでいました。お天気が良いと湖などに出かければいいのですが、悪いと行き場がなくて大変でした。ただ後からわかりましたが、子ども向けのイベントを日曜にやっている場合もあるので、そちらを上手く活用すれば良いと思います。また、数は少ないのですが日曜にやっているスーパーもあるにはあるので、日用品の買い忘れはそちらに行けばいいこともわかりました。
上で挙げている「遊び場」…というのはお金を支払って入場するような、動物園や遊園地のことです。公園や自然の中の遊び場は沢山あります。オスロですとまた少し違ったのかもしれませんが、トロンハイムには遊園地も動物園も水族館もありませんでした。(夏限定で移動遊園地はありました。)もちろん、ゲーセンもありません。博物館やイベントは沢山ありますが、子ども向きのものは限られているので、長い間住んでいると飽きちゃうかな?と思います。ただ私達は短い滞在でしたので、親子共々それらを楽しむことができました。あと移動手段として”車”があれば、もっと色々なところに行けたと思うので、印象がかわったかもしれません。私達は滞在中、全て公共交通機関での移動でした。
ノルウェー人の仕事は結構ゆっくりです。夫が私の誕生日プレゼントを誕生日の3週間前にオーダーしたのですが、そもそも発注されていなくて3週間経ち、発注してもなかなかモノが出来上がらず、催促した挙げ句にようやく届いたのが誕生日の1ヶ月後でした。私自身がノルウェーで働いたことがないので詳細はわかりませんが、メールの返信もとてもゆっくりなそうです。
最後にめちゃくちゃ細かいところなのですが…青信号の点滅時間が短いんです…!大きな道路の信号もすぐに赤信号に変わってしまうので、長女はいつも小走りでした。横断歩道で小走りする癖がついてしまい、帰国した今でも横断歩道を渡る時は「いそげーーー!」と走っています。ノルウェーは歩行者優先なので、むしろ信号のない横断歩道の方がゆっくり堂々と渡ることができました。
またノルウェーに住みたい?
「またノルウェーに住みたい?」と聞かれたら、私はこう答えると思います。
「移住は無理だけど、短期ならまた住みたい。」
です。なんとも中途半端な回答ですみません…。でもこれが本音です。ノルウェーに住んで、私はノルウェーがとても好きになりました。トロンハイムでしたら想像以上に便利に暮らせましたし、何より子ども達の生活環境が魅力的です。手つかずの自然がすぐそこにあり、家族揃って夕飯を食べれる、もれなく英語も自然に話せるようになる…受験戦争のような熾烈な戦いも少ない(はず。)。冬に暗いのも食生活も、慣れればなんとかなるのかなぁ…と。
じゃあなぜ移住は無理なのか?
仕事がなかなか見つからなさそうなのと、移民として暮らす自信がないからです。
ノルウェーでは共働きが当たり前です。でもノルウェーで働くためには、ノルウェー語が話せないとなかなか難しいと聞きました。もちろん、英語だけでも仕事は見つかるとは思います。しかし「これまでの日本でのキャリアを捨ててまでノルウェーで働きたいか?」と問われると、正直、回答につまってしまうのです。
そしてもしノルウェーに移住したら、移民となります。ノルウェーは国際化が進んでいるので、移民だからと明らかな差別を受けるようなことはありません。(わからなかっただけかもしれませんが。)あとは自分自身の問題で、私は個人的に「この人は移民だ」と相手から思われるのが嫌なのです…。
ではなぜ移民だと思われるのが嫌なのか?移民の方は国際結婚や経済的な理由など、様々な理由で国を移られます。そしてノルウェーでは高水準の福祉と給与を目的として移住される人も沢山います。自分の生活をより良くするためですので、そのような人たちが沢山いるのは当然です。でもひと目見て移民だとわかる容姿を持つ自分がノルウェー人と話した時に「あぁ、この人はノルウェーの高いお給料目当てで移住してるのね。」って相手に思われたくないんだな、とわかりました。「ただの負けず嫌いで自意識過剰な人」と自分でも思います。そして他人はそこまで人のことを気にしないし、考えもしないことくらい分かっています。しかし100人ノルウェー人に会ったら、1人はそう思うかもしれない…そう思うと嫌なのです。…今書いていて、自分は海外移住に向いていないのだぁと改めて実感しました。笑。他人を気にするようでは、海外で暮らしていけないですね。あともっと英語やノルウェー語が不自由なく自由に話せる身なら、こんなことは思わないかもしれません。
とまぁ、移住を選択しない理由をツラツラと書きましたが、1番大きな理由は「きっかけがない」。これに尽きる気もします。私は国際結婚でもないですし、夫婦ともに日本の会社に勤めている…そして勤務先や日本の生活の小さな不満はあれど、クリティカルな不満はない、そういうことだと思います。なので「移住を選択しない」というよりは正確には「選択できない」という方が正しいかもしれません。きっかけさえあれば、上の理由があっても簡単に移住を選択してしまいそうです。
たかだか1年弱の滞在で移住するかしないかの話にまで発展してしまいましたが、それくらいノルウェーは魅力的なところだと私個人的には思ったので、真剣に考えてみました。また絶対ノルウェーに遊びに行きたいなぁ。
当ブログの今後の運営について
ノルウェー生活&旅行の記憶があるうちは、更新を続けようと思います。
更新がちょくちょく途絶えてしまっているので、まだまだ書きたいことは沢山あります。過去を振り返る形での更新となりますが、お付き合いいただければと思います。
最後までご覧下さり、ありがとうございます。もしよろしければポチッとお願いします。(他の方のノルウェー情報がご覧いただけます。)
にほんブログ村
コメント
ブログ主様のお蔭で空港から市内まで夜中到着後移動できて翌朝から無事仕事ができております。魚はTrondheimは2種類ですね。サーモンは団子にしてシチューにしてもいいのではと思いながら食べております。Trondheimに来る日本人は少なくないようなのでWebsiteは残しておいていただければありがたい人が多いかもしれません(笑)
AsetRadolさま
ブログをご覧下さり、ありがとうございます。管理人のもかです。
空港バスの記事がお役にたてたようで良かったです。
お魚の種類については…グルメスーパーやフィッシュマーケットに行くともっと沢山あるのですが
一般的なスーパーでは主に2種類ですね…。お団子ではありませんが、魚をすり身にしてはんぺんのようなものにしてある
”Fiskekaker”というお料理はあります。こちらはスーパーやフィッシュマーケットに沢山売られています。